1.合成皮革(レザー)って何?

家具の材料として使用されている合成皮革には、大きく2種類あります。

①PVC(塩化ビニル樹脂)で作られた疑似皮革
②PU(ポリウレタン樹脂)      〃       (1994年にシンコ―さんがソフトレザーとして開発)
  PVCと比較すると、より革の風合いに近く軽くて柔らかい素材ですが、PVCよりも劣化スピードは速いという特徴があります。

  2.合成皮革の耐久性について

①PVCレザー  

 国産PVCレザーの場合、だいたい6年から10年ぐらいといわれています。「昔買った合成皮革のソファーで15年使った。」とか「20年使った。」とかお聞きすることがありますが、おそらく国産のPVC レザーだと思います。油分やアルコール分、紫外線、水分などで劣化し、カチカチ、ボロボロになってはがれ始めます。国産の場合は、ほとんどの素材が、劣化原因に対して改良されているようですが、海外品の安価なものは、対策がされていないものもあり、国産よりも短い耐久年数のものが多いようです。

②PU(ポリウレタン樹脂)レザー

 国産PUレザーの場合、PVCレザーと同じく6年から10年といわれています。様々な改良で10年以上使えるものもありますが、使用状況によって差異は出てくるものです。水分に弱く加水分解していき劣化が進みます。ベトベト、ボロボロの感じで表面の塗膜がはがれていきます。座らなくても、空気中の水分で劣化は進みます。水分を残すような使用・お手入れは、寿命を縮めます。人間の汗(特に肉をよく食べる人など)の成分も、劣化を進めるそうです。

 海外製の比較的安価なPUレザーは、だいたい5年耐久の樹脂といわれています。この5年というのは、レザーの製造日からのことなので、製品になるまでの期間や、製品になってから消費者のてもとにつくまでの期間も含まれます。ですから、だいたい2・3年ぐらいではがれ始めるというのが、現段階では多いようです。運よくもっともったとしても、5年ぐらいが限界というところです。最近、そういう体験をされた方で、合成皮革であれば国産品を、海外製の場合は、布張り、本革張りを選択するという方が増えています。

  3.PUレザー張りソファーのメリット・デメリット

メリット
1、何かをこぼしてもふきとれる。お手入れが楽。
2、本革のようなお手入れはいらない。
3、PVCレザーよりも本革に近い肌触り。
4、海外品の合皮ソファーの場合、比較的安価である。
「子供がまだ小さく、ソファーでとんだりはねたりするから、高いものを買ってもすぐにダメになってしまう。」
「ペットのわんちゃんが、ほじくったりかじったりして、すぐだめになってしまう。」
「引越しとかが多く、2、3年で捨てるから・・・。」
などという方には、価格が安い方が、気を使わず使用できるので、お勧めです。

デメリット
1、劣化のスピードが速い。(特に海外品の比較的安価なもの)
2、本革のような、使いこんで味が出るという素材ではない。
3、水分に弱い。(水拭きしてもしっかり空拭きして水分を残さないようにして下さい。)

★ ソファーを選ぶ際には、お値段・デザインだけでなく素材や耐久性、座り心地などを確認して、ご自分の暮らし方や、暮らしの中で、どのようなことをソファーに求めるのか・・・などを思い描いて、できる限り納得のいく選択をして頂きたいと思います。